豊穣の秋に円熟の味わいを
実りの秋──9月から木枯らしが吹く初冬にかけて、
ひと夏を酒蔵で過ごした秋の限定酒
「ひやおろし」の出荷が始まります。
秋に目覚めたお酒は穏やかで落ち着いた香り。
その味わいは、秋の深まりとともにまろやかさと旨味を増し、
次々に登場する魅力的な秋冬の味覚と引き立て合います。
日本の食と酒が最高の状態で出会う季節の始まりです。
ひやおろし」とは
↑この幟が目印
「ひやおろし」とは、江戸の昔、冬にしぼられた新酒が劣化しないよう春先に火入れ(加熱殺菌)した上で大桶に貯蔵し、
ひと夏を超して外気と貯蔵庫の中の温度が同じくらいになった頃、2度目の加熱殺菌をしない「冷や」のまま、
大桶から樽に「卸(おろ)して」出荷したことからこう呼ばれ、秋の酒として珍重されてきました。
ときは移って現在、日本名門酒会の「ひやおろし」も、春先に一度だけ加熱殺菌し、秋まで熟成させて、
出荷前の2度目の火入れをせずに出荷されます。貯蔵の形こそ、タンクや瓶に変わりましたが、その本質は昔と変わりません。
暑い夏の間をひんやりとした蔵で眠ってすごして熟成を深め、秋の到来とともに目覚める「ひやおろし」。
豊穣の秋にふさわしい、穏やかで落ち着いた香り、なめらかな口あたり、まろやかな適熟の味わいが魅力のお酒です。
白露(はくろ)9月7日しらつゆが草に宿る頃。朝夕に肌寒さを感じ始めます。旬の食材:さんま・椎茸・栗
秋分(しゅうぶん)9月23日秋の彼岸の中日。昼夜の長さが同じに。旬の食材:銀杏・里芋・かつお 寒露(かんろ)10月8日露が冷たく感じられてくる頃。五穀の収穫もたけなわを迎えます。旬の食材:松茸・ししゃも・柿
霜降(そうこう)10月23日早朝に霜が降りる頃。山々の葉が色づき始めます。旬の食材:さけ・いくら・山芋
立冬(りっとう)11月7日冬の気配が感じられる頃。木枯らしが吹き始めます。旬の食材:さば・なめこ・毛蟹 小雪(しょうせつ)11月22日山に初雪が舞い始める頃。寒さの強まる冬の入り口です。旬の食材:ふぐ・白菜・りんご
大雪(たいせつ)12月7日山々には雪が降り積もる頃。本格的な冬の到来です。旬の食材:ぶり・大根・牡蠣 冬至(とうじ)12月22日一年で最も昼が短く夜が長くなる日。旬の食材:ズワイガニ・百合根・たら |